2010年05月13日
保護致しました。
明け方まで降り続いた雨も止み、何とか曇り空で堪えている稲荷山です。
桜も既に散り終え、緑の若葉が元気に顔を出し始めております。
昨日迄は東北六県神道青年協議会の役員会の為に仙台へ。この模様は後日お伝え致します。
変わって本日は、昨日境内に於いて保護されたこの方を御紹介致します。
大杉へ続く林道。その杉の根元に佇んでおりました。
フクロウのお子さんでございます。
御参拝になられた方から「杉の根元で寒そうにしてます。どうしたものでしょうか。」と心配されたお話しを聞き、現地に急行です。
お聞きした通り、全く動く気配もなく、ジッとこちらを見つめております。
フクロウは極めて特殊な進化を遂げてきたと言われております。
目は暗い林の中でも良く見え、聴覚も大変優れ、高い音源定位能力をもっており、聴力だけで獲物をしとめることも可能との事。
また、翼にはすぐれた消音機能があり、暗闇の中を獲物たちに気づかれることなく飛ぶことが出来るようです。この消音の仕組みは新幹線にも応用されている程。
外見は怪我などが無く、恐らくは雨風により巣から転落したと考えられます。
これから飛行訓練や餌の取り方を教わる時期。巣に帰すことが一番なのですが、何処が巣なのかも判りません。親も運ぶことが出来ず、5月の冷たい雨に打たれておりました。
寂しそうな目をしていました。
自然の摂理とは言え、このままでは食べることも出来ず、外敵に襲われることが考えられ、急遽盛岡にある動物病院へ搬送する事に致しました。
先生により「外傷は無く元気」とお聞きし、一安心。
これから治療を行い、その後に飛行訓練が行われます。飛行訓練や餌の取り方を学ぶことは大変難しいとのことですが、何とか乗り越え、無事に山へ帰られるように祈っております。またいつか稲荷山でお会いしましょう。
2010-05-13 16:14:17 | 来客